【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

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アイズ-ブロッカーに使用しているバックドア側ホールドテープと粘着剤を剥がす作業のご案内です。

ホールドテープの粘着力は非常に強力なため、テープを引っぱったくらいでは 簡単には剝がれてはくれません。「どうすればいいんだー」の気分になりそうですが、ご安心ください。 石油系溶剤(ベンジン、ホワイトガソリン、シリコンオフ、灯油など)を使うことで、接着材を溶かしながら 簡単にキレイに取り除くことができます。(火気には十分ご注意ください)
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

※シンナー系溶剤(トルエン系溶剤、ラッカーシンナーなど)やアセトンなどを使ってしまうと、樹脂の内張や塗装面に悪影響がございますので、使用しないでください。

石油系溶剤は、粘着材をよく溶かしてくれて、塗装面やプラスチック部品などを痛めることはありません。布地の染み抜きに使われたり、塗装前の表面をキレイにする際に使われていたりする溶剤です。

入手先ですが、
●ダイソー 「オイルライター専用オイル」 (現在は 販売されなくなっているようです・・・)
●Amazon 「Aベンジン 100ml」 
●ヨドバシカメラ通販 「Aベンジン100ml」
●ビックカメラ 「イザキ Aベンジン 100ml」
などで販売されています。

50mlあれば十分作業が行えます。
キャンプで使う「ホワイトガソリン」や、オイルライターで使う「ライター用オイル」でも OKです。


▼剥がし取り作業の動画
バックドア側の貼り付けタイプのアンカーを 剥がし取っている動画になります


▼必要工具
・ペンチ
・ヘラ
・石油系溶剤( ベンジン、ホワイトガソリン、シリコンオフ、軽油、灯油、等)
燃料のガソリンでもイイのですが、発火の危険性が高くなることから お勧めできません。 
・ティッシュ
・幅広の透明テープ(PPテープ等)、ラップとセロテープでも代用可能です。


▼作業手順
1.黒色のテープ部分をペンチ等で剥がす。
なるべく粘着剤のみとなる様にできると後の作業が楽です。
剥がせないようでしたら、テープの上から溶剤に浸すを作業を進めてください。
(2以降の作業を繰り返すことで剥がすことが可能です。)


2.粘着剤に石油系溶剤をしみこませて溶かします。
粘着材やテープの上から、溶剤を染み込ませたテッシュを置き、溶剤が乾燥してしまわないように、
上からテープ等を貼り密閉状態にします。
※ シンナー系溶剤は車体を傷める恐れがあるので使わないでください。
※ アルコール系溶剤では粘着材を溶かす効果はありません。

3.2~3時間ほど養生します。
粘着材が溶剤によって溶解していき、剥がせるようになります。
気温が高ければ、90分程度で作業可能です。


4.養生後、粘着材を剥がし取ります。
剥がす際、ドライヤーで粘着剤を50~60℃くらいに温めると、剥がしやすくなります。

5.ヘラやテッシュなどで残った粘着剤をそぎ落とし、脱脂を行う。
粘着剤をある程度取り除いたら、石油系溶剤(ベンジン、ホワイトガソリン、灯油 など)を湿らせながら、
ヘラとテッシュでそぎ落としたり、拭き取るようにして取り除きます。
塗装を痛めない柔らかいヘラをお使いください。
※割りばしを ヘラ状の形状に削って 作業をするのがおススメです。





▼作業の詳細
ボディ側ホールドテープ平形 / L字形での作業となります。

0.準備作業
・ショックコードが連結済の場合フックを開いて、ショックコードを外してから、端部がタープ布の中に入ってしまわないよう、端部を結んだりしておいてください。 これを忘れてしまいますと ショックコードが中に入ってしまって 中から出すのが けっこう手間です・・・
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

1.黒色のテープ部分をペンチ等で剥がす。
粘着剤のみが残っている状態する方が 剥がし取りやすいですが、黒色のテープ部分が残ってしまう場合もあります。その場合、黒いテープの上から溶剤に浸すを作業を進めてください。
先の剥がし取り作業の動画では、わざと 黒色のテープ部分が残っている状態で 剥がし取り作業をしていますが、1~2時間ほど養生することで 剥がし取ることが出来ています。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
 
ホールドテープは製造時期によって、平形とL字形があります。
L字形の場合、立ち上がり部分はカットいただき、平形の状態で作業を行ってください。下画像ではL字形テープの半分を切り取って平形にしているところです。 
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2.粘着剤に石油系溶剤をしみこませて溶かします。

2-1、まず、ホールドテープのそばに透明テープを半分ほど貼り付けておきます。
このテープは、この後に石油系溶剤を染み込ませたテッシュを乗せるための 受け皿になります。
テッシュを乗せた後に、さらにテープを重ね貼りしていって、テッシュを密閉することになります。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2-2、溶剤をしみこませるためにティッシュを用意します。
ティッシュが厚いほど溶剤が多く必要になってしまうので、半分ぐらいが目安です。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2-3、テープより少し大きい位の、20MM幅くらいに たたんで、
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2-4、石油系溶剤を、垂れない程度に たっぷりと染み込ませます。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2-5、溶剤をしみこませたティッシュを、2-1で貼ったテープの上に置き、テープで密閉していきます。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

2-6、よりしっかり密閉するため、さらに透明テープを重ね貼りしてください。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

★ポイント
長手に対して直行するように何点か張っていただくと、保持力の向上と、後から剥がしやすくなります。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

作業中に溶剤が乾いてきてしまったり、溶剤が足りない場合は適宜足してください。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

石油系溶剤が揮発していかないように、「できるだけ しっかりと 密閉しておく」 のがコツになります。

3.1~3時間ほど そのままにしておきます。
気温が高かったり、粘着材の量が少なければ、養生時間は短くて構いません。
養生時間は、夏場(気温30℃くらい)では 30分から1時間くらい、冬場(気温10℃くらい)では2時間から3時間くらい が目安です。 様子を見ながら作業してください。
粘着材が溶剤で溶かされてネバネバしているタイミングを見計らって、次の剥がし取り作業に進みます。
養生時間が短いと、粘着材が ネバついてくれていなくて 剥がし取り作業がやりづらいです。
養生時間が長すぎると(あるいは密閉が十分でないと)、溶剤が乾燥してしまって 剥がし取り作業がやりづらいです。

4.養生後、テープや粘着材を剥がし取ります。
粘着材が溶剤で溶かされて ネバネバしているタイミングを見計らって、剥がし取り作業をしてください。
ドライヤーで粘着剤を50~60℃くらいに温めると、剥がしやすくなります。

【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

5.残った粘着剤を ヘラやテッシュなどでそぎ落とします
塗装を痛めない柔らかいヘラをお使いください。
※割りばしの手元側を平たく削ってヘラ状にするとおススメです
※残った粘着剤の上に テッシュを貼って まとわりつかせてから、粘着剤をテッシュごと こそげ落とすように取り除きます。
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方

まだ 粘着剤が残っている箇所は、 部分的に2~4の作業を再度行ってください。


5.脱脂作業をしておきます。
粘着剤の除去作業を、ベンジンや ホワイトガソリン、シリコンオフ などの石油系溶剤で 行った場合には、十分に脱脂されている状態ですので、そのままで 大丈夫です。
もし、車の燃料である ガソリンや軽油や灯油を使って 粘着剤の除去作業を行った場合では、油性の成分が残っておりますので パーツクリーナーなどを使って 表面を脱脂しておきます。

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「粘着材はがし」や「テープはがし」と呼ばれるものは、使わない方が無難です。

【バックドアホールドテープ】粘着剤の剥がし方
●はがし剤には、、、、
石油系溶剤と同じく 粘着材を柔らかくする成分が含まれていますが、それ以外にも 剥がした粘着材が、再付着しないようにシリコーン成分が配合されていたりもします。その為、粘着材の取り除き作業までは都合がイイのですが、再度テープを貼る場合には、貼り付け面に シリコーン成分が残っていると、粘着材がまったく貼りついてくれません。
また、強力な「テープはがし」には、塗装面を痛めてしまったり、塗装面に染み込んでしまうタイプのもあって 厄介な状況になりかねません。
市販の「テープはがし」の類は、お使いにならない方が無難です。
もし、はがし剤を使ってしまった場合には、粘着材を全く残らないように取リ除いた上で 脱脂作業を、より入念に 行う必要があります。入念に脱脂作業をした後で貼る付け作業をした場合でも、数か月後には粘着材がベタついてきて はがれてきてしまった事例もありますので、 やはり「粘着材はがし」や「テープはがし」は、使わない方が無難です。



市販のクリーナーの類につきまして
貼り付け面をキレイにする際には、パーツクリーナーなどの 汚れ落とし成分だけでキレイにする場合はOKなのですが、クリーナーの種類によっては 、汚れ落とし成分の他に はがし剤と同様に 汚れの付着を防止する成分(防汚剤 シリコン成分の場合が多いです)が含まれている場合があります。これらの防汚成分が表面に残っていると、粘着材が貼り付きません。パーツクリーナー以外のクリーナー類は お使いにならない方が無難です。
なお、防汚成分の上に いちどでも貼ってしまったテープは 防汚成分がテープ側にも移行しますので 再使用はできません。ご注意ください。

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以上が  ホールドテープと粘着剤を剥がす作業のご案内  です。

次に 新しいホールドテープを貼る方法は、 
下記の 最新の装着ブログ の中の、 「2. 貼り付け面にプライマー処理をする 」  と 「 3.バックドア側アンカーとバックドア側ホールドテープを貼り付ける 」 を ご覧ください。なお、下記車種以外の装着ブログは ページ内で 「カテゴリー」 の中から 該当車種を ご選択してご覧下さい。

・ハイエース 標準ルーフ車   
https://aizurv2.hamazo.tv/e9683053.html     
・ハイエース  ミドルルーフ車  https://aizurv2.hamazo.tv/e9686829.html   
・ハイエース  ハイルーフ車   https://aizurv2.hamazo.tv/e9685738.html  
・キャラバン  標準ルーフ車  https://aizurv2.hamazo.tv/e9664493.html
・キャラバン  ハイルーフ車  https://aizurv2.hamazo.tv/e9653886.html

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バックドア側ホールドテープの補修をされるユーザー様におかれましては、 貼り付けていたバックドア側ホールドテープが「剥がれてきた・・」などの不具合が生じていることかと存じます。

◆はがれてきてしまう・・ の原因などについて ご案内申し上げます。
1、貼り付け面に 油分やワックス成分などが残っていて、脱脂が不十分だった場合。
 最近では、ワックスがけのように簡単にボディコーティング処理ができる商品が お安く手に入ることから、ご本人様が気づかないところで ボディコーティング処理がされていたりもします。
 表面にボディコーティング剤が少しでも残っていると しっかりと粘着しません。また、ボディコーティング剤は簡単な脱脂作業では落ちてくれません。 コンパウンド(磨き剤)でコーティング剤を磨き落とす必要があります。
 その場合のコンパウンド(磨き剤)は、ノンシリコン、ノンワックスタイプがベターです。脱脂不要の水溶性コンパウンドがお勧めです。1000番以上の研磨紙や研磨布でもOKです。キッチンなどで使うメラニンスポンジでも研磨できます(できるだけ貼り付け面以外のところを磨かないようにしてください)。装着ブログ  https://aizurv2.hamazo.tv/e9683053.html の、 「 1-1.脱脂処理をする」 の中の 「ご注意下さい ボディコーティングがされている場合 」を参照ください。

2、付属のプライマーを使って下地処理していなかった。(脱脂処理後に、必ず 付属のプライマー液を 貼り付け面に塗付してください)

3、シッカリと加圧していなかった(テープの上から 強く指圧をするくらいの力で 押し付けてください)

4、多湿時の作業では、貼り付け面が結露しやすいことで 充分な粘着力が出なかったりします。ドライヤーを併用していただくか 晴れた日の作業がベターです)

中でも、 3、の加圧が 不十分だった ことによる場合が 少なくありません。業者さんでも、「貼り付けて おしまい」 にしてしまう場合があったりします・・・
両面テープは「感圧接着剤」とも呼ばれるほどで、圧力を加えないと 十分な接着力(粘着力)を発揮しません。
https://www.tesa.com/ja-jp/wikitapia/why-is-it-pressure-sensitive-adhesives-that-work-in-tapes.html

屋内の内装屋さんが「テープの上をローラーで押さえて加圧をしたのだけど、剥がれて来てしまった・・・」の お申し出もありました。
床に置いた板に テープを貼る場合などとは違って、バックドアの鉄板部分に上向きに貼るので、ローラーで押さえても 十分な加圧が出来ない場合があります。テープの上から 1㎝ごとに 親指で指圧をするつもりで加圧していってください。(理想的には 5kgf/㎠以上の加圧が必要です・・・)
特に、一番下部や一番上部のところが はがれやすい箇所ですので、入念に加圧してください。
最新仕様のテープやプライマーによって、作業性や確実性が従来仕様よりも向上させてはおりますが、基本的には「しっかりとした脱脂」や「十分な加圧」が必要となります。また、低温時や多湿時でなくても 粘着シートなどを貼る際と同じように、 ドライヤーを使ってテープを40~50°くらいに温めながら作業をすると、被着面への濡れを促進することで、より確実な作業ができますので お勧めです。





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